通達121/2025/TT-BTC号における税関手続について

2025年12月18日、財務省は、輸出入貨物に係る税関手続、税関検査・監督、輸出税・輸入税ならびに税務管理に関する通達38/2015/TT-BTC号(通達39/2018/TT-BTC号により改正・補足済み)の一部を改正・補足する通達121/2025/TT-BTC号を公布した。

本通達は、法律90/2025/QH15号および政令167/2025/NĐ-CP号における新規定との整合性を図るとともに、従来の管理手法からデジタルデータに基づく管理手法への大きな転換を示すものである。

本通達は、2026年2月1日より施行される。

主な改正ポイントは以下のとおりである。

 税関申告書の提出が不要となるケースの追加

新規定により、税務管理手続(免税・減税・還付・非課税および過納税額の処理)において、紙媒体または写しによる税関申告書の提出要件が全面的に廃止された。

特に、延滞税額の繰延(税額の凍結)手続については完全にデジタル化され、企業は電子システムを通じて申請を行うのみで、税関当局は既存データに基づき処理を実施する。これにより、行政手続の簡素化、印刷コストおよび移動時間の大幅な削減が期待される。

証憑書類の提出不要となるケースの追加

 原産地証明書(C/O)、許可証、専門検査結果等の書類が国家シングルウィンドウ(NSW)またはASEANシングルウィンドウ(ASW)を通じて既に更新・送信されている場合、企業は税関当局への提出を省略することが可能となった。

本規定により、データ連携の強化および書類の重複提出の削減が図られる。

輸出加工企業(EPE)に対する税関手続免除選択の厳格化

輸出加工企業(EPE)による税関手続の実施有無の選択権について、従来よりも厳格な制限が設けられた。

例えば、EPE間における売買、賃貸、貸借取引に係る貨物については、税関手続を実施しない選択が認められる対象から除外されている。

EPEと国内企業間取引に係る税関手続の明確化

通達121/2025/TT-BTC号は、輸出加工企業(EPE)と国内企業との間における売買、賃貸、貸借に係る貨物について、税関手続を詳細に規定している。

法律90/2025/QH15号および政令167/2025/NĐ-CP号に基づき、これらの取引は従来のような国内輸出入(オン・ザ・スポット輸出入)とはみなされなくなった。そのため、企業は本通達に基づく新たな手続に従う必要があり、現行プロセスの見直しが求められる。

VNeIDを活用した税関システム接続登録

企業は、レベル2のVNeIDアカウントを利用して、利用者登録および税関電子データ処理システムへの接続手続を実施することが可能となった。

これは「デジタル税関(スマート・カスタム)」構築に向けた重要な一歩であり、企業情報のセキュリティ向上およびシステム利用手続の簡素化に寄与するものである。